塵芥の風積地:地雷ソフト「追奏のオーグメント」レビュー

日記書いたりPCゲームのレビュー書いたり。行く先は風の向くまま気の向くまま。
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狂気が、足りない。

地雷ソフト処女作、色々と話題を呼んだような呼ばなかったような
リセット青春スーサイドADV「追奏のオーグメント」のレビューです。

ネタバレ注意。

体験版感想はこちら

総合シナ 
 リオ
キャラムービー音楽演出シス 
 テム
72687656665


◆プレイ時間はたぶん総計8時間半くらい。
共通 3:00
菜実 1:30
紗月 1:30
詩帆 1:50
グランド 30
ここ最近プレイした数作より長いですが、
それでもフルプライスとしては短い。
短いんですよ。でも内容量にはこんなものかも。
詩帆ルートは若干長い様子。


インストール容量は2.32GB。
どちらかというと軽め。特に気にならない容量。

修正パッチがあります。
セーブデータ互換がなかったり、
機能追加があったりするので忘れずあてましょう。
それと隠しファイル属性で何か(ry

ルートの制限は最終ルート。と各アナザーエンド。
最終は短いかつヒロイン対応という訳でもなく
解決編のような風なので特に攻略上影響はないかと。
アナザーはクリア後開放。こちらのみのCGあり。
個人的お奨め順は
詩帆->紗月->菜実
です。素直に紹介順が綺麗です。
私は見事に逆順でやりましたがね。
いっそロックされてても良かった。


■分野別評価

◆シナリオ 6
80過ぎにもなって独身を嘆いて回顧しつつ自殺したら
死神が憑いて青春時代に戻してくれました。
レッツエンジョイ、なお話。

シナリオ全体で見ると納得できなかったりする
部分もありどうにもこうにも受け止めきれない、
といった感じですが、ことテキスト主体で見ると
中々エキセントリックなあれこれを楽しめます。
サ○エさん時空にして一話完結日常型の見せ方
だったらとてもマッチしそう。
というかそれを分かっていたのかどうなのか、
ゲーム内は日付が不明で、一日を区切りにした
シーンが共通ルートに多く見受けられ、
実に魅力的な空間を醸し出していました。

シナリオはどちらかというと分かり易さを重視したようで、
大筋としては1周後のタイトルに戻されるタイミングで
予想を付けられる様になっています。
その是非も意図も打ち捨てて個人的な意見を言うと
もっと分からせる気のない書き方でも良かったかなと。
地雷ソフトで大部分を一人で担っている作品としては
アクが弱い気がするのですよね。もっと
「コイツ何言ってんの」みたいな気分を味わいたかったです。


お気に入りルートは詩帆ノーマル。
道程をちょっと見ない振りすればかなり幸せを噛み締められる物語。


◆キャラクター 8
異様にキャラの濃い人たちがわんさか。
しかし特に酷い人達がサブに偏っているのは
ある意味空気を読んだのかも知れません。
もっとも、主人公も相当ですが。

兄や姉が軒並み下を溺愛しているのはライターの
趣味かいっそ病気なのか判断つきませんが、
年上という存在故シリアス面も出てくる都合上
声優さんが張り切れる役だったのかも。

ヒロインは周りに比べればかなり大人しめ。
基本的に周囲+主人公で弄り倒す形になっている
でしょうか。一人逆ですけど。

主人公は老人だからかボケていないと死んでしまうのか
という勢いで、色々と頭おかしい。(褒め言葉)
それでも溺愛してくる姉には靡かなかったり
よく分からないところで真人間らしさの片鱗を見せたり。
普段は80越え設定を忘れてもいいというかその方が良さそう。


お気に入りキャラは主人公。
フェイスウィンドウに顔表示されたり
突飛なこと言い出したり、主人公なのに
端から眺めるならとても面白い人物。


◆絵 7
一枚絵のみで全82枚。
一人当たりで考えると寧ろ多いかも知れないのですが
生憎三人ではフルプライスという感じがしなかったり。

特筆すべきはシチュエーション。
主人公宅に来た時や部屋着など日常チックなシーンが
見られて大変宜しゅうございました。ビバ強引な姉。
隣の席で座ってるところとか素朴で良いですよね。
他には無性にパンツ描きたくなる時があるみたいですが
何か拘りがあるのでしょう多分。

因みに作品テーマからしてアレのため、主人公がリセット
したくなるようなショッキングシーンもCG付きです。
そんな酷くはないですが考慮に入れておくと良いでしょう。
感覚的に駄目な人は駄目だろうけど大丈夫な人は温いなーと
思いそうな半端ポジション。


立ち絵。
大体のキャラは2ポーズ、野郎は1ポーズ。
腕差分はなし。無し。
距離は遠中近完備。怒りマークなど感情アイコンは
2コマでアニメしたり、青筋や汗、デフォルメ涙は
キャラ固有で描いていたりと芸が細かい部分も。


背景。
数えてませんが30あるかな。あるかも。
でもテキストで移動した風なのに変わらなかったり
足りないと感じる部分あり。
ヒロイン宅はまさかの詩帆のみ登場無し。
幼なじみとは何だったのか。だからこそ行かないのか。

異様に急勾配な坂とか出てきたりしますが、
基本的に街の風景とか引いた背景が綺麗。


◆ムービー 6
OPムービー。

止めないと読み切れない文字の暴力。
オブジェクトが降ってきて組まれていくのは中々爽快。
しかし曲との調和はあまり考えられてないかも。


◆音楽 5
BGMは17曲。間違いなく少ないよね。
あれもこれも1人でやろうとするからですよ。
曲タイトルは英語でやたらRから始まる単語が多い。

この数でヒロインのテーマまで割いちゃうから不足感がマッハ。
エロゲのBGMに求められる曲調のお手本集みたいになってます。


お気に入りの曲は、
・Regret
詩帆のテーマ曲。
テーマ曲にしては酷い名前ですが
割と日常風。皮肉が効いていますね。
実は三人ともテーマ曲は汎用EDのアレンジだったりする。
・Fall in Red
夕方曲。やたら主張する打楽器。


◆歌 6
OPと汎用ED、グランドEDで全3曲。

OPはテーマにしては若干軽い感じが作風なのか何なのか。
汎用EDは実に幸せ満喫してそうなアップテンポ。
もう何も怖くない。フラグじゃないよ。
グランドEDは挿入時演出も兼ねてのイントロ。
ジャンルは……バラード?
タイミングとか歌詞とか完全にチューニングしてあって
これぞ挿入歌、もしくはエンドロール、みたいな曲。


◆声 6
奇人変人のシリアスモードとか詩帆の素っ気なさとか
紗月のアホの娘っぷりとか菜実のそこはかとなく滲む感情とか。


◆演出 6
一区切り毎にアイキャッチ。
クートクリア毎の伏線演出とタイトル画面変化。
あえて描き出すショッキングシーン。
クリア後開放されるアナザールート。

特徴的なのはこれくらいでしょうか。
上にも書きましたがどうせやるなら
もっと酷く行っても良かったかなと。

番外編ではありますが、Readmeテキストやマニュアル文は
ネタの宝庫。これ読むだけでも楽しめます。


◆システム 5
基本的に体験版と同様。
ヘルプメッセージの遊びがなくなったような、
パッチあてることでほんのちょっと機能増えるような、
そんなささやかな変化です。

鑑賞モードはかなり簡素。
CGモードは差分全て見るまでサムネイルに戻れないし、
ページ遷移がボタンの位置とかで手間だったり。
回収率表示が個別であるのがせめてもの救い。
音楽モードは曲しか選ぶ場所がない。
単曲リピート固定。停止ボタンなんて無かった。
そのくせCGモード他に行くと止まる。


◆総合 72、総括
地雷と呼ぶほどつまらないとか期待を悪い方に裏切ったり
なんてことは全然無いのですが、賛美を並べるのもどうかという
実に普通、頭ひとつ抜けきれなかった感漂う作品です。

しかし、作品全体としてではなく、もっと個々で見ていけば
販促の仕方、Webページや取説などのネタ、コメディーシーンの勢い
など光る部分楽しめた場所は決して少なくありません。

つまりアレです。「追奏のオーグメント」という作品自体は
ちょっとアレがアレでしたけれども、それを通じたことで
かなりのエンターテイメント経験を得る事が出来たのです。
そういうことなんですよ、恐らく。
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