塵芥の風積地:FrontWing「グリザイアの果実」レビュー

日記書いたりPCゲームのレビュー書いたり。行く先は風の向くまま気の向くまま。
『グリザイアの果実』 2011.2.25発売予定

何とも言えない物足りなさ。

FrontWingから発売の、
「グリザイアの果実」レビューです。

ネタバレ注意。

総合シナリオキャラムービー音楽演出システム
76677777776

長けりゃいいってもんでもない。
プレイ時間
総計31時間弱
共通 8:00
みちる 3:40
幸 3:00
天音 5:20
蒔菜 6:30
由美子 4:20
おっとなんだこの量は。これがシナリオ4MBか。
キャラ別のムラはやってるときは気にならなかった。

ロックや推奨攻略順は特にありません。
マキナは天音より後ろだとちょっといいかも程度。

インストール容量は6.31GB。
一枚かと思っていたら二層というオチ。

主人公はアメリカ帰りの所為かは兎も角口が悪い。
あの無表情で下系の冗談言っているのかと思うと。



■分野別評価

・シナリオ 6
ルートの長さは気になりませんでしたが、その内容はてんでばらばらでした。
雄二がヒロインの問題解決への導き手になるのは一緒ですが、
意志の持ち様ややり口が色々異なるのは複数ライター故かはたまた故意か。
複数ライターと言えばヒロイン同士の絡みがやや少なめに感じました。
勿論あるところは一致団結勢揃いもありますが。
基本雄二視点で間違いないですが、清掃仕事の間の描写がなかったり、
ライターによっては描写がなかったことを「実は用意しておいた」的な書き方を
されるので、読み物としての側面が強いかも知れません。


・キャラクター 7
雄二「この学園にまともな奴は居ないのか」
ええ居ませんあなたを含め。
みちるやマキナの性格は多少人を選ぶかも知れません。
学園長やJBは何故あんなに雄二に弱いのか。


・絵 7
原画二人体勢と言うことで多少違和感があるかも知れません。
雄二のガチムチ加減が一番のギャップですかね。
一枚絵は差分抜きで104枚とテキスト比で見ると少ないですが、
多作と比べると標準~やや多めクラスでしょう。
立ち絵は名前のない人にもあったり種類は豊富。
ポーズや表情も気にならない程度に揃っています。


・ムービー 7
計7つの乱造っぷり。みちるとか2つあるんですよ?
OPはアニメ有りで躍動感があっていいのですが、
内容より見栄えを重視したのかスカイツリーとか
なにやら爆破した意味は何だったのかと。


・音楽 7
30曲。日常曲は閉鎖空間を思わせないゆったりとした曲が多いです。
キャラのテーマ曲は、ED曲のアレンジがありますが一発用でしたね。


・歌 7
計6+1曲。+1なのはサントラに入ってないから。
これだけあって歌い手がみんな違うんですよ?なんということでしょう!
歌詞はほとんど天音、蒔菜ルート担当の方が書いています。


・声 7 
実力派が揃ってるんじゃないでしょうか。
マキナの言動は民安さんに救われた部分もあったんじゃないかと。


・演出 7
多少動くエフェクト有り。
場面によっては一面テキスト表示に切り替わるなど。


・システム 6
基本はどみるエンジンcs2のようです。
Qセーブは勿論ショートカットキー設定など細かい設定が可能です。
画面効果中にバックログ表示って意外と出来るもの少ないと思うんですがどうでしょう。
不満と言えば現在表示中のテキストがバックログに現れないことでしょうか。
おまけと称して鑑賞モードではプロモーションムービーも視聴可能。


・総合 76、総括
全ルートにBADEND完備というADVではちょっと珍しくなってきたかも知れない作品です。
どれも救われない終わり方しますが、どうせ作るならとことん、みたいな気概でしょうか。
また、ルートの方向性も散けているので好みが分かれそうな気もします。
個人的に好きなのが幸ルート。
やり方にスマートさの欠片もありませんが幸のために全力を尽くす雄二が格好いい。
終わり方も1,2位を争うレベルで綺麗ですし。

ちょっと残念だった点は、記念作品という割には完結仕切れていない点ですね。
そも雄二が学園に来た経緯だったり一姫の行方だったり打ち切り感のあるルートあったり、
FD作ろうと思えば出来るんじゃないかと思える伏線の残し方が気になります。
勿論単体としては異常なほどのボリュームを持っているのですが、
どこか今一歩駆け抜けきれなかった読後感の残る作品でした。
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